どこもかしこもクリスマス

午後から雨の予報だった。
陰鬱なまま病院へ付いた。
随分と混みあっていてお気に入りの椅子に座れなかった。
医師に何を話そうか座ったまま考えていた。
テレビにはにこにこしたタレントやアナウンサーが映っていた。
どんなにバカでもそれで生活していけるならバカの勝ちだといつも思う。
どんな人でも働いているのってすごい事だと思う。
働いたら負けなんて、そんなわけない絶対ない。
働いてる人はかっこいいんだ。
働けない人は休んだらいいんだ。

その昔主婦をなめていた時期があった。
友達の母親は皆働いているのに何故うちの母は主婦なのだろうと。
しかも家事手抜きで主婦友とどこかに出かけたりして、そういうのが嫌だった。
恥ずかしかったし劣等感があった。
今は家事の大変さがやっとわかった。
皿洗いとか面倒すぎーる！好きだけど！

最強なのは働きながら家事してる人だな。

話がそれた。
医師を目の前にすると言葉が何も出てこない。
蛇に睨まれた蛙、というかおたまじゃくし状態。
威圧感。威圧してるつもりはないのだろうけど。
言いたい事はいつも言えないでお会計。
何しに行ってるのだろう。
行きよりももっとどんよりしながら帰った。
途中で小雨がぱらついてきて雨はそんなに好きじゃないのに悪くないと思った。

このぐっちゃぐちゃの
油やら洗顔料やら豆乳やら絵の具やらが混ざったような
どうしようもない行き場もない気持ちにころされそうになる。